ここでは、基本的なソートアルゴリズムであるバブルソート、選択ソート、挿入ソートの実装方法を解説します。それぞれのアルゴリズムの考え方や実装例を見ていきましょう。
バブルソートは、隣接する要素を比較し、順序が逆であれば交換することで、大きい値を配列の末尾に「浮かせる」ようにソートを行います。このプロセスを配列がソートされるまで繰り返します。
def bubble_sort(arr):
n = len(arr)
for i in range(n):
swapped = False
for j in range(0, n-i-1):
if arr[j] > arr[j+1]:
arr[j], arr[j+1] = arr[j+1], arr[j] # 交換
swapped = True
if not swapped:
break # 交換がなかった場合は終了
return arr
# 実行例
arr = [64, 34, 25, 12, 22, 11, 90]
sorted_arr = bubble_sort(arr)
print("バブルソート結果:", sorted_arr)
n
は配列の長さを取得します。swapped
フラグを用いて、交換が行われなかった場合はソートが完了したとみなし、ループを終了します。選択ソートは、未ソート部分から最小(または最大)の要素を選択し、それをソート済み部分に移動させるアルゴリズムです。
def selection_sort(arr):
n = len(arr)
for i in range(n):
min_idx = i
for j in range(i+1, n):
if arr[j] < arr[min_idx]:
min_idx = j # 最小値のインデックスを更新
arr[i], arr[min_idx] = arr[min_idx], arr[i] # 最小値を前に移動
return arr
# 実行例
arr = [64, 34, 25, 12, 22, 11, 90]
sorted_arr = selection_sort(arr)
print("選択ソート結果:", sorted_arr)
n
は配列の長さを取得します。挿入ソートは、配列を部分的にソートしながら新しい要素を挿入していくアルゴリズムです。
def insertion_sort(arr):
n = len(arr)
for i in range(1, n):
key = arr[i] # 挿入する要素
j = i - 1
while j >= 0 and arr[j] > key:
arr[j + 1] = arr[j] # 要素を右にシフト
j -= 1
arr[j + 1] = key # 要素を挿入
return arr
# 実行例
arr = [64, 34, 25, 12, 22, 11, 90]
sorted_arr = insertion_sort(arr)
print("挿入ソート結果:", sorted_arr)
n
は配列の長さを取得します。key
に挿入する要素を設定し、j
はその前のインデックスです。key
より大きい要素を右にシフトし、正しい位置を見つけたらkey
をその位置に挿入します。ここまで、バブルソート、選択ソート、挿入ソートの3つのソートアルゴリズムを実装しました。それぞれのアルゴリズムは異なるアプローチでソートを行いますが、どのアルゴリズムも基本的な考え方は同じで、隣接する要素を比較し、順序を整えることに焦点を当てています。
これらのソートアルゴリズムは、データセットが小さい場合や学習目的で非常に役立つため、ぜひ実際にコードを実行してみてください。