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意味のある変数名・関数名を使う

プログラミングにおいて、変数名や関数名はコードの可読性に大きな影響を与えます。意味のある名前を使うことで、他の開発者(あるいは自分自身)がコードを理解しやすくなります。この教材では、意味のある名前を選ぶ重要性とその実践方法について説明します。

1. 意味のある変数名

変数名は、その変数が何を表しているのかを示すものでなければなりません。例えば、次のような変数名は避けるべきです。

x = 10  # 何を表しているのか不明

代わりに、以下のように具体的な名前を付けることが重要です。

age = 10  # 年齢を表す変数

サンプルコード(変数名の例)

以下のサンプルコードでは、意味のある変数名を使用して、学生の情報を管理するプログラムを作成します。

def calculate_average_grade(grades):
    total = sum(grades)
    number_of_grades = len(grades)
    average = total / number_of_grades
    return average

student_grades = [85, 90, 78, 92, 88]
average_grade = calculate_average_grade(student_grades)

print(f"平均成績: {average_grade:.2f}")

コードの解説

  1. calculate_average_grade(grades)
  2. この関数は、成績のリストを受け取り、その平均を計算します。
  3. gradesという引数名は、何のデータを表しているのか明確です。

  4. student_grades

  5. 学生の成績を保存するためのリストに意味のある名前を付けています。
  6. average_gradeという変数名も、計算された平均成績を表していることがわかります。

2. 意味のある関数名

関数名も同様に、何をする関数なのかを明示する必要があります。例えば、次のような名前は推奨されません。

def func(x):
    return x * 2

この関数が何をするのか、全くわかりません。より具体的な名前を付けることで、コードの可読性が向上します。

サンプルコード(関数名の例)

以下のサンプルコードでは、平方数を計算する関数を作成します。

def calculate_square(number):
    return number * number

number_to_square = 5
square_result = calculate_square(number_to_square)

print(f"{number_to_square}の平方数は: {square_result}")

コードの解説

  1. calculate_square(number)
  2. この関数は、与えられた数の平方を計算します。
  3. numberという引数名は、何の数を受け取るのかが明確です。

  4. number_to_square

  5. 平方数を計算する対象の数を保存する変数名として適切です。
  6. square_resultも計算結果を示す明確な名前です。

3. まとめ

意味のある変数名や関数名を使用することは、コードの可読性を高め、保守性を向上させる重要な要素です。命名には十分な注意を払い、他の開発者が理解しやすいコードを書くことを心がけましょう。これを実践することで、チームでの開発や将来のメンテナンスが容易になります。

出力結果: