リファクタリングとは、プログラムの外部の動作を変更せずに、内部の構造を改善する手法です。リファクタリングの目的は、コードの可読性や保守性を向上させることです。この教材では、リファクタリングの基本概念を学び、実際にコードをリファクタリングする方法を紹介します。
まず、以下のサンプルコードを見てみましょう。このコードは、与えられた数のリストから偶数の合計を計算するものです。
def calculate_even_sum(numbers):
total = 0
for number in numbers:
if number % 2 == 0:
total += number
return total
# 使用例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6]
print(calculate_even_sum(numbers)) # 出力: 12
このコードにはいくつかの改善点があります。
total
は何の合計なのかが分かりにくい。これらの問題点を改善するために、以下のようにリファクタリングを行います。
def is_even(number):
return number % 2 == 0
def calculate_even_sum(numbers):
even_numbers = filter(is_even, numbers)
return sum(even_numbers)
# 使用例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6]
print(calculate_even_sum(numbers)) # 出力: 12
関数の分割:
is_even
関数を作成し、偶数かどうかを判定する責任をこの関数に持たせました。これにより、偶数の判定が明確になります。フィルタリングの簡略化:
filter
関数を使用して、リストから偶数を抽出しています。このアプローチにより、コードが直感的になります。合計計算の簡略化:
sum
関数を使って、偶数の合計を直接計算しています。これにより、コードが短くなり、読みやすくなりました。リファクタリングを通じて、コードの可読性や保守性を向上させることができます。コードを改善するためには、以下のポイントを意識してリファクタリングを行いましょう。
これらのリファクタリング技術を使うことで、あなたのコードはより良いものになるでしょう。ぜひ、実際のプロジェクトでもリファクタリングを実践してみてください。