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引数と返り値

Pythonにおける関数は、引数(入力)を受け取り、処理を行った結果を返り値(出力)として返します。このセクションでは、引数の使い方と返り値の基本的な概念を理解するためのサンプルコードとその解説を行います。

引数の基本

関数を定義する際、引数を指定することで、関数に外部からデータを渡すことができます。以下に、引数を持つ関数の例を示します。

def greet(name):
    return f"Hello, {name}!"

# 関数の呼び出し
message = greet("Alice")
print(message)  # 出力: Hello, Alice!

コードの解説

  1. greetという名前の関数を定義しています。この関数は1つの引数nameを受け取ります。
  2. 関数内で、渡された名前を使って挨拶のメッセージを生成し、return文でそのメッセージを返します。
  3. greet("Alice")と呼び出すことで、"Alice"という引数が関数に渡され、結果的に"Hello, Alice!"という文字列が返されます。

複数の引数

関数は複数の引数を受け取ることもできます。以下の例を見てみましょう。

def add(a, b):
    return a + b

# 関数の呼び出し
result = add(3, 5)
print(result)  # 出力: 8

コードの解説

  1. addという名前の関数を定義し、2つの引数abを受け取ります。
  2. 関数内で、abを足し算し、その結果を返します。
  3. add(3, 5)と呼び出すことで、3と5が引数として渡され、結果として8が返されます。

引数の型

Pythonでは、引数の型を明示的に指定することはできませんが、型ヒントを使うことでコードの可読性を向上させることができます。

def multiply(x: int, y: int) -> int:
    return x * y

# 関数の呼び出し
result = multiply(4, 5)
print(result)  # 出力: 20

コードの解説

  1. multiply関数は、2つの整数型xyを引数として受け取り、整数型の返り値を持つことを示しています。
  2. x * yを計算し、その結果を返します。
  3. multiply(4, 5)を呼び出すと、20が返されます。

返り値の使い方

関数は単に値を返すだけでなく、その返り値を使ってさらなる処理を行うことができます。

def square(n):
    return n * n

# 返り値を使った処理
number = 7
squared_value = square(number)
print(f"The square of {number} is {squared_value}.")  # 出力: The square of 7 is 49.

コードの解説

  1. square関数は、引数nの二乗を計算して返します。
  2. numberに7を代入し、square(number)を呼び出してその結果をsquared_valueに格納します。
  3. 最後に、フォーマットされた文字列で結果を表示します。

まとめ

このセクションでは、引数と返り値の基本的な使い方について学びました。関数を利用することで、コードを再利用可能にし、プログラムをより効率的に構築することができます。次のセクションでは、デフォルト引数について学びましょう。

出力結果: