Pythonにおけるlambda
式は、無名関数を簡潔に定義するための方法です。通常の関数を定義する際にはdef
文を使用しますが、lambda
式を使うことで、より短いコードで関数を作成することができます。
lambda
式の基本的な構文は以下の通りです。
lambda 引数: 式
ここで、引数
は関数に渡される値で、式
はその引数を使って計算される値を返します。lambda
式は通常、1行の式を持つことができます。
以下に、lambda
式を使用して簡単な関数を作成する例を示します。
# 通常の関数
def add(x, y):
return x + y
# lambda式を使った関数
add_lambda = lambda x, y: x + y
# 関数の呼び出し
print(add(3, 5)) # 出力: 8
print(add_lambda(3, 5)) # 出力: 8
通常の関数定義: def
文を用いてadd
という関数を定義しています。この関数は2つの引数x
とy
を受け取り、その合計を返します。
lambda式の定義: lambda x, y: x + y
という形で、無名関数add_lambda
を定義しています。この関数も同様に2つの引数を受け取り、その合計を返します。
関数の呼び出し: 両方の関数を呼び出して、結果を表示しています。
lambda
式は、特に関数を引数として受け取る場合や、一時的な関数を作成する際に便利です。次に、lambda
式を使った例を示します。
# サンプルデータ
data = [(1, 'apple'), (3, 'banana'), (2, 'orange')]
# lambda式を使ったソート
sorted_data = sorted(data, key=lambda x: x[0])
print(sorted_data) # 出力: [(1, 'apple'), (2, 'orange'), (3, 'banana')]
サンプルデータ: タプルのリストdata
を作成しています。各タプルは整数と文字列から構成されています。
ソート: sorted()
関数を使って、リストをソートしています。このとき、key
引数にlambda x: x[0]
を指定することで、各タプルの最初の要素(整数)を基準にソートを行います。
結果の表示: ソートされた結果を表示しています。
lambda
式は、短い関数を定義するのに非常に便利です。特に、他の関数の引数として関数を渡す場合や、一時的な計算が必要な場合に役立ちます。lambda
式を使うことで、コードをより簡潔に保つことができるでしょう。