Pythonでは、プログラムを実行する際に発生する可能性のあるエラーを処理するために、try
とexcept
文を使用します。これにより、プログラムが異常終了するのを防ぎ、エラーに対して適切に対処することができます。
try
ブロックは、エラーが発生する可能性のあるコードを囲むためのものです。try
ブロック内のコードが正常に実行されれば、except
ブロックはスキップされます。もしエラーが発生した場合は、except
ブロックが実行されます。
以下は、try
とexcept
文の基本的な構造です。
try:
# エラーが発生する可能性のあるコード
risky_code()
except SomeException:
# エラーが発生した場合の処理
handle_error()
次に、具体的なサンプルコードを見てみましょう。このコードでは、ユーザーから数値を入力してもらい、その数値を2で割る処理を行います。
def divide_by_two():
try:
user_input = input("数値を入力してください: ")
number = float(user_input) # ユーザー入力をfloatに変換
result = number / 2
print(f"{number}を2で割ると、{result}です。")
except ValueError: # 数値変換に失敗した場合
print("無効な数値です。数値を入力してください。")
divide_by_two
関数を定義して、ユーザーから数値を入力してもらいます。try
ブロック内で、input
関数を使用してユーザーに数値を入力してもらい、その入力をfloat
に変換します。ValueError
が発生し、except
ブロックが実行されます。この場合、エラーメッセージを表示します。この関数を実行します。
divide_by_two()
以下のように動作します。
数値を入力してください: 10
10.0を2で割ると、5.0です。
数値を入力してください: abc
無効な数値です。数値を入力してください。
このように、try
とexcept
を使用することで、プログラムの安定性を向上させることができます。今後は、異なる種類のエラーに対する処理方法を学んでいくことになりますが、まずはこの基本的な構造をしっかりと理解しておきましょう。