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メモリリークの定義と原因

メモリリークとは、プログラムが使用したメモリを解放せず、再利用できなくなってしまう現象を指します。この状態が続くと、プログラムのメモリ使用量が増え、最終的にはシステムのパフォーマンス低下やクラッシュを引き起こす可能性があります。

メモリリークの原因

  1. オブジェクトの参照が残る
    Pythonでは、オブジェクトが不要になった場合でも、他のオブジェクトからの参照が残っていると、そのオブジェクトはガーベジコレクションによって解放されません。

  2. 循環参照
    2つ以上のオブジェクトが相互に参照し合っている場合、通常のガーベジコレクタではこれらのオブジェクトを解放できず、メモリリークが発生します。

  3. リソースの不適切な管理
    ファイル、ソケット、データベース接続などの外部リソースを適切に閉じないと、メモリが解放されずにメモリリークを引き起こすことがあります。

  4. グローバル変数の不適切な使用
    グローバル変数を多用すると、必要なくなったオブジェクトが解放されず、メモリリークの原因となることがあります。

これらの原因を理解することで、メモリリークを防ぐための対策を講じることができます。

サンプルコード

以下のサンプルコードは、メモリリークの原因となる循環参照の例を示しています。このコードでは2つのクラスが互いに参照し合っています。

class Node:
    def __init__(self, value):
        self.value = value
        self.next = None

class CircularReferenceExample:
    def __init__(self):
        self.node1 = Node(1)
        self.node2 = Node(2)
        self.node1.next = self.node2
        self.node2.next = self.node1  # 循環参照の発生

# インスタンスを生成
leak_example = CircularReferenceExample()

解説

  1. Nodeクラス:

    • Nodeクラスは、リストのノードを表現するためのもので、value属性と次のノードを指すnext属性を持っています。
  2. CircularReferenceExampleクラス:

    • このクラスのコンストラクタでは、2つのノードを作成し、互いに参照し合うように設定しています。これにより、node1node2が循環参照を形成しています。

この状況では、leak_exampleがスコープを離れると、node1node2はまだ互いに参照し合っているため、ガーベジコレクションによって解放されません。これがメモリリークの一例です。

次のセクションでは、Pythonにおけるメモリリークの具体例について説明します。

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