繰り返しの中断（break）

Pythonにおけるbreak文は、ループ（forループやwhileループ）を強制的に終了するために使用されます。これにより、特定の条件が満たされたときにループを途中で中断することができます。この教材では、breakの使い方を具体的な例を通じて学びます。

基本的な使い方

以下のサンプルコードでは、1から10までの数字を出力するループを作成しますが、5に達した時点でループを中断します。

for i in range(1, 11):
    if i == 5:
        break  # iが5になったらループを中断
    print(i)

コードの解説

1. for i in range(1, 11):
   1から10までの数を順番にiに代入します。

2. if i == 5:
iが5と等しいかどうかをチェックします。

3. break
ifの条件が真（True）になった場合、break文が実行され、ループが中断します。

4. print(i)
iの値を出力します。

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

1
2
3
4

5は出力されず、ループが終了しています。

whileループでの使用例

break文はwhileループでも使用できます。以下の例では、ユーザーからの入力を受け取り、特定のキーワードが入力された場合にループを中断します。

while True:
    user_input = input("何か入力してください（'exit'で終了）: ")
    if user_input == 'exit':
        break  # ユーザーが'exit'と入力したらループを中断
    print(f"あなたの入力: {user_input}")

コードの解説

1. while True:
   無限ループを開始します。このループはbreak文が実行されるまで続きます。

2. user_input = input("何か入力してください（'exit'で終了）: ")
   ユーザーからの入力を受け取ります。

3. if user_input == 'exit':
   ユーザーが'exit'と入力したかを確認します。

4. break
   条件が満たされると、ループが中断されます。

5. print(f"あなたの入力: {user_input}")
   ユーザーの入力を表示します。

このコードを実行すると、ユーザーが何か入力するたびにその内容が表示され、exitと入力するとループが終了します。

実践課題

次の課題に取り組んでみましょう。

1. 1から20までの数を出力するforループを作成し、10が出たらループを中断してください。
2. ユーザーからの入力を受け取るwhileループを作成し、'stop'と入力されたらループを中断して、出力された入力の数を数えてみてください。

課題1のサンプルコード

for i in range(1, 21):
    if i == 10:
        break
    print(i)

課題2のサンプルコード

count = 0
while True:
    user_input = input("何か入力してください（'stop'で終了）: ")
    if user_input == 'stop':
        break
    count += 1  # 入力された数をカウントする
print(f"入力された数: {count}")

まとめ

break文は、特定の条件のもとでループを中断するために非常に便利です。これにより、無限に続くループを制御し、必要なタイミングでループを終了することができます。実際のプログラムでは、ユーザーからの入力や特定の条件に基づく処理の中断がよく行われます。ぜひ、様々な場面でbreak文を活用してみてください。