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演算子の優先順位

演算子の優先順位は、複数の演算子が含まれる式を評価する際に、どの演算子を先に実行するかを決定するルールです。Pythonでは、演算子の優先順位が定義されており、これに従って計算が行われます。この教材では、演算子の優先順位について詳しく学び、サンプルコードを通じて理解を深めます。

演算子の優先順位のルール

演算子は、優先順位の高いものから低いものへと次のように分類されます。

  1. 括弧 ()
  2. 指数 **
  3. 正負符号 +x, -x
  4. 乗算・除算・剰余・整数除算 *, /, %, //
  5. 加算・減算 +, -
  6. 比較演算子 <, <=, >, >=, ==, !=
  7. 論理演算子 not, and, or
  8. 代入演算子 =, +=, -=, など

この順序に従って、Pythonは式を評価します。

サンプルコード

まず、演算子の優先順位を確認するためのいくつかのサンプルコードを見てみましょう。

サンプル 1: 基本的な優先順位

result = 3 + 5 * 2
print(result)

解説

このコードは、加算と乗算を含む式です。乗算が加算よりも優先されるため、最初に 5 * 2 が計算され、その結果に 3 が加算されます。

計算の流れは以下の通りです: 1. 5 * 2 を計算 → 10 2. 3 + 10 を計算 → 13

最終的な出力は 13 です。

サンプル 2: 括弧の使用

result = (3 + 5) * 2
print(result)

解説

このコードでは、括弧を使用して加算を先に計算させています。括弧内の計算が優先されるため、最初に 3 + 5 が計算され、その後 2 との乗算が行われます。

計算の流れは以下の通りです: 1. (3 + 5) を計算 → 8 2. 8 * 2 を計算 → 16

最終的な出力は 16 です。

サンプル 3: 複雑な式

result = 3 + 5 * 2 ** 2 - (15 // 3)
print(result)

解説

この式は複数の演算子を含んでおり、優先順位が重要になります。評価の順番は以下の通りです:

  1. 指数演算 2 ** 24
  2. 乗算 5 * 420
  3. 整数除算 15 // 35
  4. 加算 3 + 2023
  5. 減算 23 - 518

最終的な出力は 18 です。

演算子の優先順位の重要性

演算子の優先順位を理解することは、正しい結果を得るために非常に重要です。特に、複雑な式や多くの演算子が含まれる場合は、優先順位を意識しないと意図しない結果になる可能性があります。

次に、演算子の優先順位に関する練習問題を解いて、理解を深めていきましょう。

出力結果: